TORABARA かんなづき23日

仕事が終わって、蒸し暑いような、気分的に、くしゃくしゃしている。ワインをコップ2杯飲んでるけど、外出。図書館へ行く。読み終わってる本も返せた。毛糸編みの本を2冊、借りた。

河合隼雄さんの、演説集を読む。発言の断片に核心を突くような冴えがある。時事を論じてある何年も前の本を読んだとき、古びていなくて、たまげた。普遍的な境地というか、物事の深層を見る能力が凄い。なんというか、力をいただくような本になっている。いつも。

一様序列について。日本の特長で、同じ基準に依る順位。を気にする。おおいに、思い当たる。勉強をすごくすれば誰しも一等になる、という幻想が、学校教育にある。生まれつきの能力差がある。ことをひた隠してある。一様序列、すなわち有名大学から大企業にすすむことが身分が高い、とでもいう向き。学問の器が無い輩が、無駄に時間を費やして、人生にとっては余計なテクニックを身につけさせられ、ふくよかな体験をすべて削ぎ落とされる、貧相な子供時代をおくる。

踊りが上手いお子さんのお母さんが、この一様序列の枠にわが子を嵌めてるしかなく、上手いのは踊りなのに、とにかく、大学に進むことだけに執拗にこだわってるようだった。蓋をされているのは、そのお母さんのソウゾウリョクなのかな、そうせざるおえないと、おもわせる、世間様があるらしい。

なにを世間と呼ぶかを、自分で決めなさい。と、わたしは考える。

今日はここまで。

TORABARAかんなづき22日

水回りを、新品にしてもらった。私の住む賃貸一戸建ての、お風呂、おトイレ、お台所の、水道が、新しくなるって、こんな気持ちいいことがあるんだね、凄い。人々に、良心があって、この工事が叶っている。

午後1時に、工事の人がいらっしゃるから、せめて、キレイに拭いておこう。

そしてそして、本当に、新しい水道が設置されました。わたしは選ばないデザイン。ピンクと水色の、色の入った蛇口。キキララさんの色よね、最新のアイテムではない。ここは、庶民的な家の設えってこと。ふうん、わたしは、せっせと、水回りをお掃除するから、新品なことが

なんてなんて、嬉しいってこと。

TORABARA かんなづき21日

出社の日。電車が混んでる。おしくらまんじゅうをしない。乗らない。次を待つ。人の波に交じらない。地上に出て、歩道を歩こう。

昼になって、ショクバの女子が4人で食事した。会話は、いしきをとおのかせていたかもわたし。主婦が共通項でもない中の、子育ての話。が、あたりさわりないというより、その人の単純な関心事らしい。知らねーし。他所のガキ。

寒くなり始めたので、フリースの売り場へ行く。迷っていても、けっきょく手に入れるから、今日、手に入れよう。紫の傾向の、灰色。

それから、高級食材のお店で、身体に良さそうな味噌を買う。

本売り場、学校がいっしょだった、ふたり組の、新刊本。川に投げた石が波紋を呼ぶみたいに、こころがざわめいた。そのひとたちに、ポストがちゃんとあったこと。タレント所属しているようなじょうたい、まもられているよね、凄いって思った。わたしは○○家です。というおさまりかたを、求めることについて。多分、忙しなく、朝は9時から、「業務」を詰め込んでゆくものである、ことがわたしの初期的な設定であることに比して。もしわたしが、悠々と○○家、として構えるとしても、その悠々、という部分を自分でおびやかすのかもしれない。どんな身の委ねかたを、何に対してするのか。

わたしは自分にとってのリアルを辿って、今日ここにいるけれど、それを傾けた視点でもながめてみる。そういう波紋がわたしにひろがっていたということ。

TORABARA かんなづき20日

夕方から、アジアスーパーマーケットで買い出しがあるから、昼間は、家にいた。

朝、赤いのぼりが目印よ、そばのお稲荷さんがお祭り。餅つきもしている音よ、あんこときなこのお餅。じゃがバター。フランク。をいただいて帰る。

家でやることがいろいろ、ある。夕顔は、旅先の江田島にて種を買って、植えてた。プランターを玄関の戸びらの前に置いて、慎重に育てた。なにしろ、玄関戸びらの先で植物を枯らしてはぜったいに、家の風水としてダメだって聞いている。

夕顔が咲いた夜が、とてもよかった。一輪。別の夜にも、一輪。外燈がほとんどとどかない、あおいしろい、みたいな花の様子。強い妖艶な芳香。だったね。土ごと、庭にすてておく。このあと、野生化して、来年また咲いていたりする。庭で。これがまたふうりゅうですな。

夜。旦那と、伊勢丹メンズ館を見て回った。最高な服屋さんの服しか着ないことにする。らしいです。

ナチュラルなアボカドバーガーも食べた。ホットレモネード飲んだ。帰宅して、真っ赤なチンザノ飲んだ。タランティーノ監督の、パルプフィクションを観る。こんなストーリーだったんだっけ。すごくいいね、観た人の脳みそのキャパが広がりそう。そういう日でした。

TORABARA かんなづき19日

朝10時に、美容院の予約。こんなに朝早いの、ごめんね、客はわたし一人だけだった。

美術館をまわる。ビーズについて。ここは学校で、わたしはかつて、通ったのである。今も、やさしい場所。わたしが素顔に戻れるというか、巣。って気がする。わたしにとって。

ここを、はなれなきゃよかったのに。郷愁。まるで水の合わない場所で、当面の生活費を得るための反射。をしているという丈なわたし。ここにはけいざいてきな泉は、見当たらないのかも、それでも。ここに。帰ろうかな、ここに。

ミシンの油を買う。R定規も。

カールラガーフェルドが作るCHANELの、ビーズのスーツがよかった。カシュクールの、黒地ワンピースで模様をビーズで彩ってあるのがよかった。ゴウジャスすぎる、万能なビーズよ。

ここ。

もういっこ、行く。アクセサリーミュージアム。紙の上でファッションの競演。時を違えて、わたしにとって、すごくパワーを感じる的があって、萌えがある。あいすべきばしょへ行けたから、むねがたかなっていた日。

この、卓越した世界!!!

TORABARA かんなづき18日

夜ごはんは、焼きそば。赤ワインをカプっと飲む。瓶を空にして、明日回収してもらうってこと。日常的な普通の日だった。

読んでる本で、どうせわたし、まるぺけだし。という口癖を紹介していた。まるぺけ、の部分に、とびきりなコトバを入れて言いましょう。

どうせわたし、大金持ちだし。どうせわたし、モテモテだし。どうせわたし、お店開くし。どうせわたし、絶世の美女。どうせわたし、宝くじ当たるし。どうせわたし、才能に溢れてるし。どうせわたし、パリに住むようになるし。どうせわたし、綺麗な服ばかり着るし。微笑みが絶えません。

欲は、個人のものと、社会と絡まったものとある。社会のことを、案外いいところ。と思えると、気持ちは拡がる。かもね

TORABARA かんなづき17日

雲の形をした、お札をたてかけておく〝札立て〝を壁に取り付けた。ひと区画の居室に、お札を束ねて前後に重ねるのは、良くないらしい。重ならないように横に並べられる雲。を用意したというわけ。

そしたら、お札がイヤイヤをするみたいに、桟の溝に横たわって倒れてしまった。これを指でつまみ出そうと苦闘したのち、ものさし。で掻き出してみる。この動作の途中で、スルスル、と。壁を伝ってお札が滑って床の方へいく音がする。床に付くのは、これまた良くない。から慌てて、ああ、もう床に落ちたか、と物を除けて床を探すのだけどお札は無くなっていた。

え?消えた?

どうやら、壁の壁紙である表面は、薄い板になっている。真うしろ一面に、隙間の空間があるようだ。ここに潜り込んだらしいこと。

洪水しないために、美しいむすめを人柱にして川の側面に埋める。昔の強力なおまじないは、なんとおどろおどろしい。永久にはさまったお札は、壁を守り抜くため、壁に納まったのか。

壁からはなたれる輝きで、お部屋が明るくなったとおもうのは気のせいか。お部屋の建て付け、壁が何重になってるやら隙間が存在しているなんて、知らない。それこそ、神隠し。消えた。すがたくらまし。意志を持って、そこへ入っていったかんじ。となりのお札と並ぶのがイヤイヤ。

いずれにせよ奇異な出来事だった。

TORABARA かんなづき16日

お部屋の、デスクに向かっているとき、窓から、金木犀の香りがはいってきた。

豊かさをかぞえれば、かぎりない。昨日までの壮大な旅があたまによぎりつづけている。家のうちがわも、親しい空気で満ちている。

夜は、たらこスパゲティだった。大葉を買い忘れていて、あした、ちゃんと完成した、大葉も盛り付けたたらこスパゲティ食べようとおもう。

早い時間に寝た。