TORABARA ながつき2日

父は、就職による、いい思いをしたことがほぼ無いとおもう。公務員を辞めて、親戚にお裾分けしてもらった仕事を細々とやる。途中でコピーライターへの憧れが高じて、チラシを作る、という会社に転職。そこも辞め、市民が有志で運営している事務局の事務をした。さぞかし安月給であったとおもう。バイト代程度か。挙句、親戚にお裾分けしてもらっている仕事に出戻りした。晩期はアルバイト契約だったようだ。

この顛末は、一家の柱であることと、どう折り合いがつくやらで、その父の背中を見て育ったわたしは、一体、就職になにをおもえばいいやらだった。

ステイタスがご立派な親を持つ子供は、横柄に育つ傾向があるか。わたしは、世間様に後ろめたいような、最初から敗北しているような陰気を背負っていたかもしれない。

父から巣立った後、父の不器用さは何だったのかわからず、父にまとわりつく、貧乏神の正体は不明なままだ。わたしが自分で勤めに行くようになって、ようするに、父は性根が怠け者だと悟る。滅私奉公に向かないひと。共感能力の低さは、職業をとおすばあい、致命的に拙い。

父の屈折した、物事の捉え方。が、いよいよあけすけに、先日の詩集で、判明した。出すところに出せば、犯罪として分類されるほどの、異常な神経。倒錯して迷走している。しごとできないやつは、なんにもできない。

父は、たとえば医者、のような確固たる職が無かった。詩をよむのが得意だとかで、シロウトなまま、はどめがきかない悪癖の垂れ流し。それを叱るひとがいなかったことで、三文役者に拍車がかかった。そのレベル感だからこそ、地方紙におもしろがられて常連になる。そこが天井で、止まった。

父が、いかに娘を所有物としてなじり、娘が病気をして徘徊したかどおかを、なぜ父によって公表されなければいけなかったか。

プロフィールを書くことを強要されたときに、わたしは異和感をかんじた。自分の手柄でなにかをした、という項目を立てたいがために、父には過度に、いじらなくていい他者へ介入し、ネタを拾い悪目立ちする、という構図が見て取れる。プロフィールを増やそうとする営みが、エゴに依っている。それらは総じて屑でしかないことに気づいてほしい。

流れの中で、まわりのお引き立てありきで、わたしは存在している。わたしのこころがけの、きゅうきょくは、コツコツとした日常の営みにある。

うまくいっているわたしを証すしるしは、くじ引きの運がいい。タイミングがかみあう。天はわたしをよく見てらっしゃるよ、という祝福がある。

DNAは繋がってるかしらないけど、魂のふる里は、まるで別だとおもう。

両親に役割が無かったとは言っていない。今わたしがいる場所に、たどりつくための、アンチとして存在してくれたことに、感謝。そしてまだそのアンチは終わっていなくて、父はいったいなんなのだ、については徹底的に、考え抜いてゆこうとおもう。

TORABARA ながつき1日

出社して、遅々として進まない悪夢のように作業していた。もうれつ糖度が低くなる症状。わたくしが環境から感知する甘み、があまりにも低度になることを指して、糖欠?なにか命名したい。とにかく、いくら甘甘なキャンディを頬張っても甘過ぎることはなく、すべて消化されてしまう。飴注入によるエンジン維持。そういうギアで過ごしています。

昼、銀蔵さんでちらし寿司をいただく。カフェ・オ・レと、チョコウエハースをおやつに購入して戻る。

店先の冷蔵庫、狙いめな割引シール貼ってあるチーズを発見し、売り場の下の方へかくす。帰りに買おう。なのか今買ってショクバ冷蔵庫で冷やしとくか、店の店員さんに取り置きをおねがいするか。どれでもよかった。もしも誰か見つけて売れちゃったらそれまで。という賭けみたいな方法を選んだ。

だんなのひとが、浴衣姿の写真、あした撮ろうとレンラク入れてきた。んー。浴衣は、初夏をおもわせる柄で、じつは秋のはじまりには合わない。昨日のおでかけも、周りからの目線は、ものずきさん。だったのかも。

旬、季節を先取りして、目が醒めるような服で、まちを突っ切る、というのも、まちが華やくための役割だね、衣裳童子。

衣裳童子。になろうか。