縄文杉へ、まさか歩いて行けると思っていなかった。チャンスの神さまの前髪。昨日、観光案内所に現れたひとが早朝登山バスチケットを購入した、その時に、日帰りで行けるって知った。この運び。
早朝のバスは、10分早く、暴走していて、わたしは宿から懐中電灯でかろうじて山切り拓いた狭い道を下り、公道へ踊り出た、そのしゅんかんに、バスが来て、乗れた。やや、1分おそかったらのれなかったってば。開いた目がふさがらないような驚いたままなじょうたいで屋久杉情報館に到着。
真っ暗な中、屋根付きの空間から溢れるほどの人・人・人。この日、さんびゃくにんくらいが登山したみたいよ。空には月や星が見えてた。
5時20分のバスで出発。登山開始は、6時。

山から湧き水があるのを、両掌を柄杓にして、口に持ってゆく飲み方で、喉を潤す。水筒には熱い日本茶を淹れてきている。梅干し。自分で漬けた大粒なのをラップして持ってきている。最高だった。いつまででも歩ける、水とミネラルだね。干し無花果もおやつに。






























ここに来るなんて夢。旅の力は、すごい。

この日に泊まった民宿の主が、この島でガイドという職業を立ち上げた創始者だった。観光化して、収益で島を潤す。同時に、歴代の先人が賢者だったからこそ今の屋久島があることを、敬う。島の尊厳を体現するような人物だった。縄文杉へは、最大で7名くらいのガイドツアーでしか行けないように、整えたいらしい。
率直にわたしの意見を申し上げた。木と遠い。なんなら手で触ってみたい。間近で匂いを嗅ぐとか、実感をしたい。
ここに関しては、展望台を4メートルの地点に設置する案を出していたらしく、協議する学者連中15人くらいのうち3人しか賛同しなくて廃案になったらしい。残念でした。





事前に5種類くらい、葉っぱの名前を覚えてから山に入ると、山の中で見つける楽しみができる。天候が好き時で、登山してるひとがすくないときはあるかな。宮之浦岳への一泊登山を試みてゆけるとき、登ることを憧れる。もともと女人禁制だったらしいから、遠慮のきもちがあるというか。ツアーでしか行けない流れは、わたしにはそぐわない。ツアーが牛耳っていることに、わたしの内なる自然の聲が、がっかりしている。