TORABARA きさらぎ24日

早朝に目が覚めて、よし。今日は雲仙へ行こう。という気持ち。温泉にゆったり入り、お部屋にて林檎やいちごを食べてたら、ちょっと時間が経ってしまったわ、観光できる時間帯、ワンチャンスである長崎駅発の直行バスは9時10分発。これに乗るのは慌しいので、

ここがわたくしの冴えだわ、パッとあたりをつけた。諫早からなら、雲仙行きのバスは、いちじかんにいっぽんある、ことを見つける。諫早までは、一駅、新幹線よ。

このコースでGO。雲仙に12時ころ到着した。寒すぎて、仁田峠は、道路が通行止めでした。地球の呼吸そのものが感じられる散歩道を歩く。ここにも、とんでもない負の遺産がある。キリシタンをいじめ抜いた、昔のひと。その闇さは、日本人のDNAの中に、あった。

けむり

おかみからいわれたから、異端はけしからない、弱いやつをこらしめろ、という念は、よくよく太陽にあてて乾かして、昇華させてゆくことだとおもう。わたしたちひとりひとりのつとめとして、加害者側の心に潜む闇をこそ、白昼に晒して、手放してゆくことだとおもう。

つい先ごろ、わたしは自分の田舎の土地に、似たような闇を察知している。誰は誰が嫌い、かどおかをわざわざ覗く。そしていじりまわす。暇人だから、という以外に、やはり人の質が含む、陰湿さ。知性の明かりで浄化するべきな愚が、存在したままなことを憂う。母への冷ややかな観察。陰気を太陽に晒して乾かせってば。

雲仙の公共の湯に入り、豚汁をいただき、バスにて長崎駅へ。長崎の最後の思い出に、眼鏡橋へ。そして19じ過ぎ発のリレーかもめで博多へ行く。

博多のホテルに到着したら21時を過ぎていて、ルームサービスでサンドイッチが欲しかったんだけど、ラストオーダーを過ぎていた。りゃりゃ、おなかすいたよーってまま寝た。

TORABARA きさらぎ23日

路面電車の1日券をゲット。いろいろ回りましょう。

グラバー園へ。祝50年。長い間、滞在していた。住まいを見て、喫茶店に入った。写真を撮ってもらい、お土産を選ぶ。ビードロ。わお。

大浦教会へ。修学旅行で来ているはずなのだけど、見覚えのある広場、にしては小さいようなかんじ。哀しい出来事が錆びないように、いつまでもここで、自由を祈れるように。という場所だった。

坂を下る。お土産屋さんをのぞいて、鼈甲工芸美術館へも入って、路面電車へ。長崎くんち、のお祭りゆかりの神社さんへ向かう。諏訪大社さんです。

22日の悪夢、家のひとが病再発で、酒癖による膨大な出費があった知らせ。これを止める神社さんが、ちょうどあった。酒癖ギャンブル癖女を買う癖、を止める。この願の需要があることが如実にあらわれている。港近い土地の、派手さかも。

止め神社さんの、狛犬さんの御御足に、こよりで願をかけた。止め守りも売っている。今日は買わないけれど、とどめをさす、みたいなときに、ここに来て、止め守りを頂こうとおもう。

一旦、ホテルに帰り、コーヒーを飲む。そして夜の部のおでかけよ。中華街へ。

買い食いもして、美味しーいちゃんぽんのお店に入った。カラスミスープのやつ。そして台湾ビール。満足じゃ。

駅に寄って、翌日分の乗車券を発券して、ホテルに戻る。温泉も付いてるし、サウナも露天風呂もあるし、ととのいますな。

TORABARA きさらぎ22日

今日は夕刻に、長崎県へ行く。それまでの時間は、どこへどれくらい行くか、定まらず。

いったい、何時のバスでどこへ行くか。朝食をいただき、ゆるゆると、そうか、レトロな町へ出て、神社さんへ行って、博多に午後5時に行く。にする。

新門司港のほうへ、路線バスに乗って向かい、山に陽が当たる様子を眺めて、長閑なふんいきを味わう。レトロな町は、とにかく夜景を推してあって、そんなに活発な経済活動はない辺りだった。懐かしいとかんじるか、を自分に問うけれども、いったい18才の目には何が映ったのか、よみがえらせることは無かった。青春18切符で、小倉くらいまで行った。柳川鍋を食べてUターンした。

風がとにかく強くて、海が波立ってる。そのすぐ脇の橋を渡るのにおそるおそるだった。レトロビル等のスタンプラリー途中にして、福間へ。

宮地嶽神社さんへ行く。観光案内所のひとが、長閑とはこういうこと。を体現していらっしゃったよね、なかなか地図をくれなかった。神社さんへは行けて、夕焼けのときにまっすぐ光の道になる光景を、夕焼けではないじかんだったけれど、たしかめました。ここに光が注ぐのね!さぞかし圧巻ですわね、海砂浜から直に、砂地に鳥居があって、神聖な場所でしたね。帰り道は、砂浜と民家の道を、テキトーに駅方向へ歩き、着いた。

長崎駅から外に出た、山の斜面にも建物があって夜景を一瞥しただけなのに、長崎が大好きだって思った。今日から、2泊。嬉しいね。

TORABARA きさらぎ21日

船に揺られている日。よる9時に港に着くまで。22時間くらい、船上の楽園だった。そう、ほんとうに楽園。

太平洋の波が、ゆりかごみたいで、ゆらゆらと、船室で眠る。船室が小っちゃくて、窓がなくて、お籠りしているムード。ここは船の中だわ。船は大型の豪華客船よ、3階分の吹き抜けになったロビー。壁に額に入った絵が飾られていた。昔、ポスターで持ってた絵と、再会した。ゴッホのひまわりもあった。豊かな、海上文化、その真髄にふれているようだった。

お籠りのお部屋の中で、持ってきている林檎の皮を、ケースイスナイフで剥く。これぞ、やってみたいことだった。ふふふ。

船酔いしている時間もあったけど、とくに薬を飲まないままやりすごした。ビーズクッションに凭れて、プラネタリウムを観賞する。そのまま昼寝している。すやすや。

お昼の時間は、レストランへ。海見てたら、ビール欲しくなっちゃったわ。グラスも冷蔵庫に入ってて、生ビールを注ぐマシーンにセットした。キンキンな冷えたビールが、なんてうまい。

お風呂にも入った。露天風呂は、潮風をそのまま受けて、太陽の照りを、そのまま体に注ぐ。なんて贅沢な、船上ライフを味わってた日。

TORABARA きさらぎ20日

船旅に出発する日。

夜までは仕事して残業もする。お休み前の、猛ダッシュみたいな、目が廻る分量だった。休んでよろしいよ、もうパアっと。PCの電源を消して、1時間強で、家を出発する。

初めてのことだらけだ。横浜から京急に乗る。降りたことがない駅、なにやら広くて、異国の雰囲気がある。手っ取り早く、タクシーに乗る。黙ったまま。何かを聞けばよかったか。

港の、待合室は、なんと夢で予め見てた。そっくりだった。天井とか。

ここ。

知らなかったなんて、もったいない。わたくし好みな移動の方法だわ。何故、今なのか、とにかく船に乗る。という旅の始まり。

行ってきまーす。

TORABARA きさらぎ19日

旅立ちの前日。昼に、八百屋へ行って、八朔を入手。夜は、別な八百屋でおリンゴさんを入手した。ずっと、旅の準備をしている。気持ちを準備している。

お掃除をする。溜め込んだものを掃き出しておく。これも準備。だいたい仕上がった。

TORABARA きさらぎ18日

自宅に居て、夜ヨガへ行かない珍しい日。すぐにワインに手を伸ばす。美味しいね。

先月の、実家と問答した件が、ずっと引きずってしまってる。わたしの気持ちが翳る。何者かであること。にしがみつきたい人は、近所公民館での役割までも自己紹介したいのか。年寄りの尊さがあるとして、どこかの国の老人は、毎朝の太陽は自分達が山に祈るから昇る。自分達が太陽を昇らせている、という自覚が自尊心になっているらしい。ほんとうに太陽は、そのひとたちの祈りで昇っているかもしれないね。

実家のひとのいう、何かやってることとは、隣人との差、誰かとの比較、で自分が何者です、と名乗っているにすぎない。ここに、わたしは嫌悪をおぼえている。所詮がつまらないものさしをあてて測ってるにすぎないってこと。それを我が特技として名乗ることは、我(ガ)の唾でしかないとおもう。なにか偉いのかソレ?誇りではないようにおもう。自己紹介の自慢項目羅列にかんする浅はかさについて更に言うけど、

コツコツと、何の営みがあるか。について、己の住空間にある風呂場の床。こそをコツコツと磨け。と思っている。おトイレ然り。お部屋。お台所。

そこがおざなりなまま。生活に関する、なんにも世話が出来ない、浮薄ないんしょう。口先で何こそしゃべるのか。まずは、自己を愛し、自分の身体を健やかに保ち、身の回りの手入れを行き届かせる。ことが基本だ。そこを他人まかせにして、なにはどう汚れるかのメカニズムから目を逸らしたままの、感性は、あてにはならないように、わたしは考える。恥部汚物を知るからこそ、美しくならずにはいられない。

アマチュアのまやかしの騒ぎ、に巻き込んでいらなかった。ここまでが、挿絵の提供をした丈なのに、「自慢出来る活動内容を」紹介することを求めてくることへの怪訝なきもち。なんというか、暮らしに対する意識で、相違があり、物事の置きかたがいちいちわたしには引っかかる。わたしの暮らしは祈りそのものに近い。

そう、それだわ。太陽へ祈る。ただただ、祈っている。

TORABARA きさらぎ17日

夢見。お船に乗る日に、勤め先に居て、日付けが変わる頃に船は出航するけど、一旦帰宅してたら、もう時間、間に合わない。それで、わたしは何故か制服を着ていて、さすがに制服のまま旅に出たくないよな、もう、船着場へは向かうことにして、たしか港の一帯は市場になっているはずだから、適当に服も買おう。

この、電車の路線が、特殊な車両で、2階がテラス席になっていて円座で、遊園地にあるダゴダって乗り物みたいな座席。ストーブの上にポットがかけてあり、お湯が沸いている。このお湯を注いでもらってコーヒーのサービスも受けられるみたい。座席は材質は、ポリプロピレン。座面が黄色のイス。オレンジのイスもあった。一周、凸ったラインをデザインされていて、しゃれてた。外国の人ばかり乗ってた。おとなしく座るひとはいなくて、手すりに体重をかけて、椅子の上に立ちそうになりながらしゃがむひととか。おもいおもいに過ごしていた。

駅は、案内のカウンターに、制服姿のキチンと化粧した女性がふたり。このひとたちに私は、今から一旦家に帰ったほうがいいか、とか相談した。飛行場みたいな高い天井のホールになっている。わたしが改札を入ったのは、特急も止まる大きな駅だったのに気が急いて、隣の駅まで歩き始めたりしていた。線路に沿って歩いてる時に、線路上には荷台を付けたトラックも走っていた。岩の肌が剥き出しになった地層とか、木々の茂った谷を、通りながら眺めた。

道中。な夢で、夢からさめてもずっと、なんだっけ、どのように辿り着けばよいっけ、と考えていた。なんか、壮大だった。

今日は出社して、またしても帰りに、大型電気店に寄り、写真現像をしたり、旅の準備のちょっとしたものを購入。持ち運ぶための歯ブラシ用キャップ、文房具の糊で、軽いやつ。

乗り物酔いの薬で、船に乗る。と店員さんに話したら、いっしょにしゃがんで、どの箱の薬がいいか、選んでくださった。このとき、夢の中の物語世界が現出したかんじ。こっちだと一日に一錠飲む。あっちだと、一日もし効かなかったら三錠まで飲めますよー。ソフトな効き方のほうがいいかもー、とか話した。