父が自費出版をして、本日、届いた。あとがき、から読む。彫刻家、立体で三次元を扱う作家さんの、絵画、二次元作品、のような、二次元は完全に見えているから三次元の作品に取り組む、みたいな出来映えの散文だと思った。何故、本を出版したかったか。不器用でぶざまだといういきざまを、そのままガツンと書いてある文章に面喰らう。
ここまではよかったのだが
いざ短歌は、どうなのか、助詞がどうの、の前に意味が釈然としないまま、薄らぼやけたまま、どうやら、こちらがいい気分になることが書かれていない。目次項目で、わたしは次女、という対象の、本人である筈なのだが、わたくしとなにをきょうゆうしたくてかかれているか、呪いか。一方的に、公に晒し辱しめを与えるような、発表がしてあった。精神を病む、過去の私。を切り取り、彼のレッテルに貶められていた。特に酷い三首。ぜんぶで七首。
わたしは、その二ページ、一枚、をいきなり本から破いた。なにがしたいんだろう、彼、父は。
わたしは、表紙絵を担当した。絵が表現なので説明文は不要だと考えるわたしに、何度も不愉快極まる内容のプロフィール文章を付けようとしていて、それはかろうじて阻止できた。それにしても、安価で便利屋の仕事をヘコヘコやってよろこんでる像、をわたしにぶつけてきていたけれど、底辺の身分。おまえなんて。という、こちらを所有物だと傲ったうえさらに、下衆な扱い。をなにゆえに書こうとするやら、誰か、これを読んで、益になるのか。
精神を病んでるすがた。裁判沙汰になって争ってるすがた。失業している時期がくり返しあった。親から見えるわたし像は、だいたい、このあたりに焦点があるだろう予想は、当たっている。いつまでも、ここに留まり、この事物をなぞり続けるらしい。闇くて、三面記事にコーフンする、田舎のアマチュアの、自称歌人。の手に負えなさ。思想の癖を垂れ流す丈、やりっぱなし、こちらを傷つけることに無頓着、ときている。
こやつになぞらせるのを止めさせろ。わたしの夢に出てきたとき、わたしは冷凍になった物体としての父を横たえて、寮の両脇にベッドがある、真ん中の通路を、軽々と運んで、ベランダから外に棄てた。軽かった。
こんな埃まみれの寮にぶち込みやがって。わたしをネタにして、さげすむような文章を次々と書きやがる。夢上等。ゆめとつりあうくらいの、ありえない短歌、よまれるとはおもわなかった。