TORABARA かんなづき20日

夕方から、アジアスーパーマーケットで買い出しがあるから、昼間は、家にいた。

朝、赤いのぼりが目印よ、そばのお稲荷さんがお祭り。餅つきもしている音よ、あんこときなこのお餅。じゃがバター。フランク。をいただいて帰る。

家でやることがいろいろ、ある。夕顔は、旅先の江田島にて種を買って、植えてた。プランターを玄関の戸びらの前に置いて、慎重に育てた。なにしろ、玄関戸びらの先で植物を枯らしてはぜったいに、家の風水としてダメだって聞いている。

夕顔が咲いた夜が、とてもよかった。一輪。別の夜にも、一輪。外燈がほとんどとどかない、あおいしろい、みたいな花の様子。強い妖艶な芳香。だったね。土ごと、庭にすてておく。このあと、野生化して、来年また咲いていたりする。庭で。これがまたふうりゅうですな。

夜。旦那と、伊勢丹メンズ館を見て回った。最高な服屋さんの服しか着ないことにする。らしいです。

ナチュラルなアボカドバーガーも食べた。ホットレモネード飲んだ。帰宅して、真っ赤なチンザノ飲んだ。タランティーノ監督の、パルプフィクションを観る。こんなストーリーだったんだっけ。すごくいいね、観た人の脳みそのキャパが広がりそう。そういう日でした。

TORABARA かんなづき19日

朝10時に、美容院の予約。こんなに朝早いの、ごめんね、客はわたし一人だけだった。

美術館をまわる。ビーズについて。ここは学校で、わたしはかつて、通ったのである。今も、やさしい場所。わたしが素顔に戻れるというか、巣。って気がする。わたしにとって。

ここを、はなれなきゃよかったのに。郷愁。まるで水の合わない場所で、当面の生活費を得るための反射。をしているという丈なわたし。ここにはけいざいてきな泉は、見当たらないのかも、それでも。ここに。帰ろうかな、ここに。

ミシンの油を買う。R定規も。

カールラガーフェルドが作るCHANELの、ビーズのスーツがよかった。カシュクールの、黒地ワンピースで模様をビーズで彩ってあるのがよかった。ゴウジャスすぎる、万能なビーズよ。

ここ。

もういっこ、行く。アクセサリーミュージアム。紙の上でファッションの競演。時を違えて、わたしにとって、すごくパワーを感じる的があって、萌えがある。あいすべきばしょへ行けたから、むねがたかなっていた日。

この、卓越した世界!!!

TORABARA かんなづき18日

夜ごはんは、焼きそば。赤ワインをカプっと飲む。瓶を空にして、明日回収してもらうってこと。日常的な普通の日だった。

読んでる本で、どうせわたし、まるぺけだし。という口癖を紹介していた。まるぺけ、の部分に、とびきりなコトバを入れて言いましょう。

どうせわたし、大金持ちだし。どうせわたし、モテモテだし。どうせわたし、お店開くし。どうせわたし、絶世の美女。どうせわたし、宝くじ当たるし。どうせわたし、才能に溢れてるし。どうせわたし、パリに住むようになるし。どうせわたし、綺麗な服ばかり着るし。微笑みが絶えません。

欲は、個人のものと、社会と絡まったものとある。社会のことを、案外いいところ。と思えると、気持ちは拡がる。かもね

TORABARA かんなづき17日

雲の形をした、お札をたてかけておく〝札立て〝を壁に取り付けた。ひと区画の居室に、お札を束ねて前後に重ねるのは、良くないらしい。重ならないように横に並べられる雲。を用意したというわけ。

そしたら、お札がイヤイヤをするみたいに、桟の溝に横たわって倒れてしまった。これを指でつまみ出そうと苦闘したのち、ものさし。で掻き出してみる。この動作の途中で、スルスル、と。壁を伝ってお札が滑って床の方へいく音がする。床に付くのは、これまた良くない。から慌てて、ああ、もう床に落ちたか、と物を除けて床を探すのだけどお札は無くなっていた。

え?消えた?

どうやら、壁の壁紙である表面は、薄い板になっている。真うしろ一面に、隙間の空間があるようだ。ここに潜り込んだらしいこと。

洪水しないために、美しいむすめを人柱にして川の側面に埋める。昔の強力なおまじないは、なんとおどろおどろしい。永久にはさまったお札は、壁を守り抜くため、壁に納まったのか。

壁からはなたれる輝きで、お部屋が明るくなったとおもうのは気のせいか。お部屋の建て付け、壁が何重になってるやら隙間が存在しているなんて、知らない。それこそ、神隠し。消えた。すがたくらまし。意志を持って、そこへ入っていったかんじ。となりのお札と並ぶのがイヤイヤ。

いずれにせよ奇異な出来事だった。

TORABARA かんなづき16日

お部屋の、デスクに向かっているとき、窓から、金木犀の香りがはいってきた。

豊かさをかぞえれば、かぎりない。昨日までの壮大な旅があたまによぎりつづけている。家のうちがわも、親しい空気で満ちている。

夜は、たらこスパゲティだった。大葉を買い忘れていて、あした、ちゃんと完成した、大葉も盛り付けたたらこスパゲティ食べようとおもう。

早い時間に寝た。

TORABARA かんなづき15日

朝になっても、行く先が定まらない。乗鞍岳へは行ったことないけれど、もし行くならば、7時発の電車に乗らなきゃだ。朝、ちょっとのんびりしたいかな。行く先は上高地か。

今日のタイミングの、噛み合わせみたいなの、なんかすごかった。切符買う時、いっこまえに、インド人の集団?ゾロっとしたロングスカートはいた、おっかさんが5人分の紙の切符を、一枚ずつ、購入していて、時間経過、もう電車間に合わないかもっ、出発2分前にやっと画面操作した。現金しか使えない、え?手元にせんえんさついちまい。しか残らない出費。改札を通過して、廊下走ってホームへの階段も降り、駆け込んだ。発車ベルが鳴りだした電車に飛び乗れた

のだけど、現金ないのは不安じゃんよ、と、しんしましま駅にて、乗りつぎのバスに乗らないでキャッシュディスペンサーを探す。無いので、駅の人に聞く。あっちよ、コンビニ7。あなた、このバスには乗れないわね、と。コンビニで現金を下ろして、バス停に戻るとき、発車まで2分、走れば間に合う。走った。

間に合ったし、バス車内に、ちょうど私が座る席がひとせきだけ空いていた。なにもかもお約束どおり。

大正池。

よかったー!朝のよんじゅっぷんが有ることは貴重。到着がよんじゅっぷん後になりそうだったなんて。

焼岳
水面に映って美しい。空も山も。
岳沢のほうは、雲あるね。

この後は、どんよりとした天気でした。雨が降らなくて良かった。

黄色になりつつある。もっと先ね。紅葉。

7月に大雨だったらしく、板の道が、いまも通行止めなところがあった。川沿い。

淡い水色は、ちゃんと元通りになったかも。ここも濁流になってたんだろうに。
ながめがひろびろ
河童橋から見えるながめ。
水草がゆれる川だったのね、ここ。
穂高さんのいただきがのぞく。
一週間前が、お祭りだった。舟。
穂高神社さんの鳥居からのぞむ、山頂。山頂が揃ってお目見えしていて、不思議。
ひとけがない。空いてる時に歩きたかったの。
美しいところ。
おっと、猿があらわれたっ。板の道は2列になっていて、わたしが歩いていない方で、すれ違った。
子猿も歩いてきて、私が歩いてる側の板の道に来た。まさか擦れあうぜって思ったら何気なさを装って、こちらを見ないでペタッと座りこんだ。
おもむろに、取り出した青い実。こちらに見せています、けいかいしなくていい相手だと判断したのかも
河童橋が近くなり、岳沢がひらけて見えるところ。
雲が山に、巻き付く。首巻きみたいな巻き付き方ね。生き物みたいな雲だった。

最終のバスで、松本へ帰りました。特急へののりつぎの時間がびみょうで蕎麦を食べれなかった。蕎麦屋に、何人も並んでいた。次回は、蕎麦食べたい。です。

TORABARA かんなづき14日

朝日が、旅館の年季の入った窓に差し込む。いい日になりそう。

早朝に、露天大浴場に入った。大の字に体を伸ばした。朝ごはん。CDデッキから、演歌が聴こえている。これも、いいね。里山にあるなつかしさ。

電車で八千穂。数分後に千曲バスが来ます。

公共の交通機関を駆使するの、わたし、天才。

麦草峠から、白駒池へ、歩く。スポーツバッグは、木の切り株にデポ。

苔の美しい道
なんとなんと、森の木漏れ日が美しい。
白駒の奥庭。
紅葉の麗しくなってゆく頃。
なんてなんて、麗しい。
日差しと、紅葉。

そして、1時間かけて、登山。高見の森です。

ゴロゴロ岩。
登山道、こんなかんじ。
山荘に到着。ふうん、と、このまま、続きの登山道に入りかけたわたし。ふ、と山荘でコーヒーくらい飲むかと、右の方をのぼって、ひゃひゃひゃ、展望台があったー
大きな岩と、360度天空の眺望。
遠くまで見える
遠ーくの山々
大きな岩は、すき間があって、手と足をなんとかつかって渡れる。岩は、平べったかったりする。

こここそ、天の恵み。今日という日こそ、天使が舞う、祝福そのもので満ちていた。

白駒池が見渡せる。正午ころ、自分の影が岩におちている、いい記念写真になった。いちじかんくらいも、ここ、展望台の頂上に居た。

山荘の売店で、ホットカリンジュースをいただく。ここから、丸山の頂上を経て、麦草峠に帰る。

丸山の頂上!とても静かだった。

山道が急な登りで険しいっと地図に書かれていて、山荘の女性スタッフの人にも、あなたがのぼるのはムリ、くらいな勢いで止められた。わたしの風貌は、山登りが下手なかんじするのか?ゆっくり、登って下さい、2時間かけて。みたいなことを言われたとおもうけど

20分で登頂できてしまう。あまりにも呆気なかった。それで可笑しくなってた。

丸山から、麦草峠への道は、地図でいうところの波線を歩いてしまったかも、道なき道、とかがあった。何度か滑った。滑り方が上手だったので、ケガはしなかった。服もよごれなかった。

苔の種類が多い地帯。
潜り込むみたいな山道もある。山歩きをたのしみました。
バス停に到着しました。バス発車まで1時間近くあるから、地下水で淹れた苦いコーヒー。を頂きましょ。

中年というか老境の女性、(バスを待つ)60才前後の集団がいて、遺産相続と病気の話題を、大声で交わしていた。空間を間違えた。今、この山荘の喫茶コーナーには居るべきではなかった。公共の乗り物に乗る欠点は、耳栓が必要な場面に、いくつも出くわすってことかも。

老境女のエネルギーを、注射で取り出せたとして、痴呆になった女(延々と徘徊)と、理屈をしゃべくる女と、おそらく同種な成分が検出される気がする。恥じらいの壊れ方、というのかな、大量に直線的なパワーが放出された状態。

これを、浴びるのは、たまらない。喚き合う女達の、会話は、まるで美しくない。地獄界、修羅道における戦いのこころ、餓鬼道における貪欲に囚われたこころ、あたりを体現されている姿かと思われます。

わたくしは超人的な力を有し、享楽的な日々を過ごす、天道の世界。に近づく年のとりかたをしようと思う。

夜の松本城と柳と月。

バスの車窓から、たっぷり景色をたのしみました。松本泊。

TORABARA かんなづき13日

朝4時30分に起きて、5時30分には出発よって朝。荷造りもしつつ、朝ごはん食べた。特急列車への乗車が間に合った。

茅野駅に到着。荷物を駅ロッカーに入れた。ひとつだけ、空いてて、パッと入れられた。行き先は、直前でバス、混んでいない列。車山高原に決めた。やっほー

まずはリフトで中陸へ。こちら一帯は、冬はスキー場になる。

登山道へ入る。

おだやかな丘のような、山。
景色よいです
登頂!!

頂上にて、大粒レーズンの入ったマフィンをいただく。私が焼いたやつ。立山のお土産屋さんで調達したレーズンで、焼いたのよ、と車山さんに見せた。

神社さん、四柱が囲んでいる。1800メートルから1925メートルまで、柱をもち上げるのだそうです。天に近づくから、何でも願いが叶います。だそうです。

車山は、登山道の趣きが、ぜんぜん異なる道が何本もある。ほんとうに面白い山でした。ぽかん。とした丘みたいな形。

車山神社さん
すすきがいっぱい。
ぽこっとした、地形。
山の中に、一人がやっと歩ける細い通り道がつづいている。ここはどこ?ゆめのなかみたい。わたしひとりだけ、山の中にいて、限りなく平和なふんいき。
ほとんど人がいない。なんたるぜいたくな、ここは、いま、あなたのためだけな場所。
車山に来て、良かった。
そして、バスに乗り、茅野駅。小淵沢へ。小海線に乗って、JR標高が最高地点の駅も通り、本日のお宿へ。

小海線に、鹿がぶつかって、電車が止まってしまった。ワンマン運転の、女性運転手さんが、自ら、電車のエンジンを切り、外に出て、鹿さんを脇に葬った。なんじゅっぷんもして、運転再開。骨がくだける音がしたのだ、ゴリって。

わたしは、電車、というか銀河を進む夜汽車。の中で、今日拾った葉っぱを、紅葉ハンドブックで調べていた。それと、お酒、横笛を飲み、諏訪の白豆の菓子を頬張っていた。

お宿への到着は、すっかり夜更けだった。星空が綺麗。夕食が温かくて、熱燗もいただき、なんだかいい夜。温泉が、とろりとやわらかだった。