TORABARA☆冬旅のこと

赤目四十八滝。

土地のひびきから?!めったには行けないものとおもっていた。山のことでベテランにならないと、きっと辿りつかないというイメージ。

そしてそれは、おもいちがい。近鉄大阪線の、赤目口という駅から、歩いていれば着いたのでした。

お正月、路線観光バスもまだ運休してる日。朝も凍るころに、滝の入り口にとうたつ。今日ここを歩くなんて、物数奇だね。ぞくぞくする。初めて来たのが、今日でよかった。俗世ばなれしたようす。人が近寄らせてもらえるけど、木の精と水の精と、大きな龍が体をよこたえて棲んでらっしゃる?という気配だった。

万全に着込んだ。旅先の着替えの毛糸ワンピースも長ズボンも、ありったけをぜんぶ着た。ポケットにカイロを入れた。マイナス3度。体がぽかぽかで、顔に氷そのままなキリリとした空気があたる。これがまた、きもちいい。

歩け歩け。

太陽がのぼりはじめた。角度をかえて、岩壁に光がさす。光は、木立の幹だけを射る。刻々と表情がかわる。道は曲がる。よじのぼるところもあった。歩いて進む道は、川の岸辺である。まるで独立したながれかたをする滝が、次々と姿を現した。

不動滝

明治の中ごろまでは、この先が原生林だったため、滝参りとは、この滝をおまいりすることでした。

千手滝

「仏」の名前がついていることが多いようです。

布曳の滝

滝のことを、「お姿」というのは、こういうことかとおもいました。滝と対面をいたしましたとき、泣いた。なんかすごくて。

荷担滝

フォトジェニックな滝。このとき抜群な光がふりそそぐ。ここまできたら、最後まで歩きたい。

琵琶滝

琵琶滝がGOALだよね?あれれれ、もういっこある~

というわけで、行きそびれた滝が、あったみたい。また来なくちゃ。

TORABARA☆冬は旅

西の空でしかない、淡いいろ。

朝日がのぼるのを正面からおがむためにここに来たのに、

厚い雲。雨までふりだした。それで、立ち直れない。

予定のなかった生駒山登山をする。見事、登頂!

厚い雲におおわれている空の、どこかピンク色だったりするところ、この淡さが、良くて。西の国は、またちょっと、雲のかんじがちがう。真冬の、ひとけのなさ。今日の空なら見渡したぞ、という達成感があった。

ふもとの聖天さんへも寄って、うだうだとすごす。まさか長居するつもりはなかった。

もうお土産用6個パックしかないところを、そのパックをこわしてまで、供してくれた、草餅。おいしゅうございました。お茶もたっぷりお飲みなさい。旅から帰ってからですが、この急須とそっくりなのを雑貨屋さんでみかけて、思わず購入しましたっと。このあたたかな時間が、よみがえるようにおもえて。

旅は、「計画通りかどおか」でまわることではないから、心に残ったのは、なんでもない時間のほうかもしれない。ここぞ、という場所は、もちろんとてもよかったけど。

同じ日の夕日。うるわしい。