TORABARA さつき28日

古本屋さんに3つ行く。昨夜、何年も前に、画集をくれたひとからレンラクが入り、これはくれたのではなく、預けた、のだったらしい。画集、返して。

と言われたので、捨てたけど。と答えた。醜悪な姿がリアルにデッサンされていて、日本だとほとんど出回らない、レアなやつ。わたしにとっては、もう眺めることも無いと判断して、ただのゴミとして出した。

えええ、うそおぉ。と絶句され、貴重なものの希少価値が、まるでわからないことを嘆かれる。急に、なにも捨てることなかった、惜しいことをした。と、ざんげするきもち。貸す、とはいわれてないのでいきちがってるけど、この画家の画集を、ネットで探して、同じものでなくても、この画家の本を、くれた、(借りた?)ひとに、差し上げよう。(返そう。)

古本屋に脈あり。もしかすると、ネットにあげていない古本屋さんもあるかもなので、めぼしい本屋さんを歩いて回ってた日。古本屋は、偶然があるところ。店のひとが、今日わたしがここに来ることを、予知していました、みたいな笑顔で目を合わせた。わたくし好みの画集も、いくつも選んだ。不思議なくらい、いいものが集まった日。

貴重なご本のことは、捨てた後で、真価に気づいた。このたび、同じ画家の別な本(同じ本は絶版)をさがしたことによって、画家への理解が深まったのでよかった。

OTTO DIX

TORABARA さつき27日

初めて行くところに2つ行く日。

お昼のひとりランチでホテルのコース料理をいただきました。ピアスして飾って、ゆっくりいただけてよかったわ。お店が混んでいて、席に通される順番をまちがえられて、受付が先なわたしが後になった。これをお詫びされて、おいしいバニラアイスクリームが席に来た。腹が冷えるってばってほど大量のおまけ。気持ちが嬉しいですね。

歴史博物館のほうは、地元愛に溢れている内容だったとおもう。土地というか町、によって、太陽の当たりかたも違って見える。江戸時代の空気が残ってるようなエリアだった。

金継ぎをしていて、金粉が足りなくなったため、画材屋さんへ寄った。もともと2,000円くらいのお皿を修理する金継ぎの金粉6,000円って本末転倒なので、銀粉にするわ。金粉につぎたす銀粉。画材屋さんって、ほしいものがいっぱい並んでいる。なかなかお店を出られなくなるくらい。

衝動買いをした。モノグラムな模様の、素敵な綿ニットパンツ。お洋服って、人生の次の章へ誘ったりする。というじっかんがある。高級ワンピースが手に入ったら、高級ワンピースでしか行けない用事が入ってくる。みたいなことです。

バスク風チーズケーキ。お皿のふちのブルー、好き。

TORABARA さつき26日

今朝は、長めの読書をした。あと少しで読み終えるから、いっそのこと読んでしまおう。公園で帰りかけた途中に思いたって、バッグに入っていた本を取り出し、立ち読みしはじめる。とおりすぎるひとがふしぎにおもうから、ベンチに座りなおした。そして読了した。

すぐ脇が図書館なので、ポストに返す。達成感ワンカウント。

家に戻ってきた。じゃじゃじゃっと、スープになる野菜と肉の下ごしらえ。圧力鍋にかけた。カレールーを入れて、お昼ごはんになりました。ツーカウント。

また今日も、鐘の音が聞こえた。

時間を、たとえばあと40分、家のことをやってられるって計る時、40分ぶん、CDを再生するという方法が、好き。

たとえば、CDがぜんぶで60分って時に、2曲、早送りするとだいたい合うなーみたいなだいたいなかんじが、好き。

器も選び抜いてるひと。

TORABARA さつき25日

薄曇り、光がさす。

8時に、太鼓を打つ音。この振動がわたしにそのまま響く。森の道は、ほかにだれもいない。太鼓があって、木々の空間があって、わたし。

からだがめざめてゆくときの、理想ですよ姫。太陽のあたたかさで芝生が草の匂いがたち始めました、色んな鳥の鳴き声も、聞こえました。

18時、寺の鐘が鳴るのが聞こえる私のお部屋。日暮れてまいりました。

味わい深いチーズと、ブルゴーニュワイン(カオール)をすこし、いただいていますの。優雅ね。

TORABARA さつき24日

朝、あと10分で仕事が始まるって時に、家にいて、公園に携帯電話を置き忘れた、と思い込んだため、猛スピードで、自転車で、公園へ引き返した。そして、置いたとおもった場所に無くて、公園事務所に入っていき、忘れものしました、届いていませんか、と聞く。無いって。

とにかく、仕事先に、仕事おそくなる連絡を入れなくちゃなのだけど、ぜんぶ、携帯電話の中に入っている。仕事先のレンラク先は、たしかどなたかの名刺を持っていたか、とかおもいめぐらして、家に帰ってきた。

家に、携帯電話があった。

パソコンの横。ちゃんと置いてた。いちど、家の電話で、携帯電話に電話をかけたんだけど、鳴らなかったよな、バイブレーションにしていて、なんと、振動が机に吸収されて、なんにも音にならなかった。濃ゆい20分間でした。

昨日とか一昨日とかは、マンネリがMAXになっていたため、ものすごい息苦しさがあった。今日の、しげきてきな朝のおかげで、一気に溶けた。朝、おくれちゃったことが、おとがめもなかったために、わるいわね、がんばります。という気持ちに素直になりましたとさ。

はあぁ、まちがうことが多い。

そして、もしかしたら、わたしのせんざいいしきがわざと起こしたかも。かくらんするほうが、健やかになる。ガスを抜くようなかんじ。

TORABARA さつき23日

大人は、お酒かタバコか甘いもの。このどれかを必ず好きらしい。ふたつ好きな場合もあって、ぜんぶ無いのはない。

きょうのサツバツさは(仕事最中の)、そうとうな辛さで、口を甘くしてなければバランスが悪かった。甘さを、たとえば音楽きくことにヘンカンできないかしら、おなかが消化出来ない、のに、甘いのを口に放りこむことが、嫌。

考え無しに、ぶくぶく太る大人が嫌。

腸についての本を、15冊くらい読んで、自律神経と食べ物の関係を頭にいれたけど、実感として、食べ物と体のかんけいは、けっこう神秘。ここに理論をさしはさむことが、腸にとって邪魔にしかならなかったりして。頭は、かしこくない。

神秘。

わたしの、間近のかんきょうがわたしに合ったときに、自然に、するするすとん。と体中の余計な肉が落ちた。

再現したいのは、するするすとん。今日のように、自然からとおざかるしょくよくがあったときに、ダメダメ、これ、ダメ。なアラームが、わたしの中にけたたましく鳴る。

TORABARA さつき22日

夜中の、3時30分に、目が覚めた。気が立っていたから。

わたしに、こういう人生があったかもしれない。と思ってしまった。それで興奮があったのだとおもう。昨日の日記に書かなかったけど、昨日の本屋さんで、真正面から、昔の知り合いの名前が飛びこんできた。出版されたって存じあげなかった。

ひとつの路線だけをすすむ、細かった道がだんだん広がる。時間がすすむことにともなって、確実に、力強く、明るい道になっていくようにおもえた。

このひとは、ふしぶしで、どんな態度で、人生の時間と向き合ってきたかを考え始めて、止まらなくなってた。

20歳をすぎて間もない頃に、専門の領域のおしごとをごいっしょした。さし飲み、もした。作風は、すでに出来上がっていたのか、ぱっと見て、あ、このひとのやつ、と気付く。

わたしから、この人に語ることばは、なにもなくて、わたしは少し、自分に問いかけをしたのだとおもう。すぐにこたえがでないやつ。おもいをかさねて熟成させてゆくやつ。外面か内面か、どうあろうとしますか、これから。

「しゅみ、ままごと」になってる、今の私の目の前に、ぱっと出現したことに意味があったか。夜中に目を覚ますほどのなにか。いしきでながしていたのに、むいしきでのこった。かのじょのげんじつは、ひとつのサイコロの目である。他の面を、わたしはぼうけんしてきた。わたしでしかやらないほうほうで。

ふかいふかいところに、いずみはあって、わたしは、インスピレーションとそのままつながっている。わたしのなかの、どういう声を拾うか。

TORABARA さつき21日

朝、家族におにぎりを作る用事があって、明太子。岩のりに青シソをまく。を握ってたら、どんどん作って、実においしそう。そうだ、今日わたしは植物園へ行ってみよう、ピクニックね。水筒も用意した。

バラは、見頃は2週間前だった。ガイドツアーに参加して、バラについて教わる。ツアーは、主に、芳香について。嗅いで回ったけど、バラの香り。とおもったけど、香りって、只いい香りで、かぎわけることは至難。つまり、黒くて赤い、ベルベットみたいな花の肌の、香りは重厚。ってかんじたけど、目で見るからに重厚なのであって、においをかいだいんしょうかどおか。はて。

まとまって咲くタイプ。

今まで色と形ばかりに気を取られていて、香ることにおもいが及んでいなかったな。

植物園からバスに乗ったけど、混みすぎている。駅のなんこか手前で降りて歩いた。ふんだんに沐浴の道を歩けてよかった。移転してきた絵本屋さんへも行った。雰囲気がすでに年季が入ってる。お客さんで、わたしの店。っておもってるひとが多い気がする。

絵本は、子供の頃に、あれもこれも持ってたな、本棚に。ほとんど中を見たことない。急に、なみだぐんでしまった。親のこころにふいにふれてしまった。そろえておこうか、いいかな、すきかな、なんか読んでないみたい。

絵本は、まちまちな大きさをしているため、本棚の背表紙がキチンと揃わないのだ、部屋のそうじをする時の、ちゃんと大きさがそろわないってば。というなやみ。たての本をよこにするとか、外見をよく覚えていて、ずっとそばにあった。

パラパラめくってみるの、やっと、今頃。ありったけ、お部屋に気に入った絵本を揃えてゆくと、やさしい気もちが湧くかも。