TORABARA みなづき10日

茨木のり子さんの詩の存在を、18才のわたしは、教えてもらった。ぱさぱさにかわいた、で始まる、あのうた。

それでそれが、不意に、めくったページに載っていて、ふしぶしに涙が滲むようで、こころに沁みた。これこそが年月を経る、ということ。

先週だったか、特に、酷い打撃が、わたしの気持ちにあったと自覚している。ストレスが体内の湿疹を活性化させて、肌を破って、噴出した。筋状に、血がにじみ、かすり傷、として残った。精神は、身体と直につながっている。わたしが素直すぎる証として、精神の声が、そのまま筒抜けになるのだ。

からだはおしえてくれてる。すくなくとも、なにかを変えなさい。ってこと。

久しぶりに、東京駅の外の匂いを嗅いだ。土地の、匂いです。そうそう、これ。と憶えていた。時間の余白をなるべく作ろう。

水路が張り巡らされているエリアで、浮いてるってふうな埋め立てをされた、元は島だったところ。縦に横に、水面があらわれる。橋も見えた。夕方の路線バス、車窓からの風景が、なんともいいね。オアゾで2時間くらいも、本の背表紙を辿っていた。パラパラと読んでまわってるの、いいね。

TORABARA みなづき9日

幾層も、バイトした日の思い出は積もっていて、朝から、このビルを見上げて、会場に行ったっけ。

今日は夕方、ここを通った。

今は、乗り換えで利用している駅。

神社へも行って、日本酒の樽を、銘柄を読んでゆく。それから、美術展の最終日に、間に合った。美人画、17世紀に書かれた屏風で、6人の女性の着物柄が、大胆に展開していて、とても良かった。

吸う息が薄い、ひっ。という冷やかさが混じりはじめた、このカンカクは、認定してよいか、この状況は手放して、新しく相応しい場所、出逢いを信じてみるか。オファー。が

オファー。は、ここ20年、地を這ってこちらにへばりつくような類になってる。それで、記号みたいな呼び方の、ぶんざいを、私が続けている。

社会的な名声を付けたサラリーマンの、逃げ腰を、数えた話。わたしの側が、なにを体験したくて、これらを引き寄せてきたか。今の幕をおしまいにして、もともとの基地に戻りたい気持ち。

出来事を面白がるベースは、専門学校にいた、美大受験を失敗して4浪した、やさぐれた女。この友人から授かってるとおもう。たぶん、サラリーマンの様子を垣間見ていることとか、コスプレみたいに、ストッキング穿いてる、この感覚を、楽しもうという、遊び心で、今のぶんざいを演ってる。

当の4浪女は、専門学校生活以降、世間とまるきし馴染まず、私とは連絡先も途絶えてしまってるけど、彼女の感性を今ここに蘇らせることが、わたしを助ける。まさか、こんなにベタに、彼女を讃える気になるなんて。わたしにとっても、世間は、なじむはずもない場所だったのであり、

ようやくわたくしの、化けの皮が剥がれる。というもの。

TORABARA みなづき8日

神社行くとか美術観るとか計画していて、冷蔵庫。買う用事をしょっぱなに済ませようと、新宿西口の量販店へ入る。

それきり、次々とセールスに捕まり、5時間近くもかかって、やっと店を出た。冷蔵庫の話は、最初の30分ほどだった。とにかく、ネットだの携帯だのの、契約したり、カードを新しく作ったりすると、何万円分ものポイントが付く。何万円?!とのことで、もみくちゃに、契約の変更をしてるじょうきょうは、なんだったの。これは、経済を廻しているってことなのか、キャンペーンって正体ってなんなの?

上手に利用すればお得。ただ、休日に、こういう時間の失い方をしたことに、うなだれた。

夜時間、近所の老人と駄弁る。ジャンクすぎる食べ物を、つまむ。ポテトフライ。パンケーキ。ハンバーグ。クラブハウスサンド。

TORABARA みなづき7日

朝の時間に、掃除機かけました。

夜の時間に、今週は先週からひきつづいて、うだつがあがっていない。という私の気持ちを確かめた。ビール飲む。ラーメンを少し。とりあえず、布団とか洗いたい。それと、冷蔵庫、買おう。音が変なので、あと少しがんばって。と、手をかざしている。

わたしが、わたしの手で、わたしの人生の歯車を、ぐらんっと廻したいとおもっている。マニ教の、摩尼車みたいにまわす仕掛けになっているとして、次に進めたい。

早々、寝た。

TORABARA みなづき6日

昼休憩のとき、お化粧して、銀行へ出かけた。ポンドを円に替える用事、で何軒か銀行たずねたけど、外貨の扱いが無い。とのことでした。

今日、掴みたかった事は、シャバがすてき。シャバに参加したい気持ち。だと思う。わたしは20年くらい、こんなはずじゃないとどこか思っているかも、本当の仕事場所があるはず。みたいなことをおもっている。

時給が高いことと比例して、人間味が冷やかになるという観察が、当たってる。物事にA面B面あって、わたしはB面しか好まないのに、なぜかA面の世界に紛れ込んでしまった。この頃の世の中が世知辛いのではなく、ちゃんと避けてきた領域に用心が足りなくて、なんだか藪から蛇をひっぱりだしている。

旅をするから、そのときじっくり考える。今日はここまで。

TORABARA みなづき5日

ヒリヒリ、冷やかなかんじから、その時がくることを知ってる。息が浅く、動揺したような体の症状は、やはり、体が、予知しているといえる。

いつ、離れるか。いちにちすごして弱りきったような日。なにに触れようとする人たちか、その方向も比重も、わたしと足並みが合わないっけ、もともと?なにをもって、ひとはしごとをしごと。と呼ぶやら、いったい、ひとはなにをしてるんだろうか。

これ以上の進歩がないと知る。ひとつの場所から別の状況に移動する。必要な変化。適切な時期を知って歩き出す。心の変化。旅立ち。

カードの占いをしたら、図星なことが書かれていた。二つを比べ、落ち着いて最善の決定を下すこと。

夜、お寿司をいただく。えんがわ。は、真っ白で山葵きかせてなんとも、旨かった。

TORABARA みなづき4日

しごとがおわってから、返さなくちゃいけない本を、本のポストに入れた。

横にあるスーパーで、最近のお気に入りのビールを見て、なんだか最寄りのスーパーより50円くらい高いから、と戻って最寄りスーパーでビール見たら、最寄りの方が60円高かった。それで渋々、高いほうのを1本買って、勿体ないから、横たえて冷蔵庫に冷やしている。

毎日新聞を自販機で買って、家の台所で立ち読みした。

ヴェルディのレクイエムは、シカゴ響かウィーンフィル、シカゴの方は強い逞しい演奏だと感じる。ソプラノが音を外しそうなくらい危なっかしく揺れて、ちょっといいナ、と思うのはウィーン、の方です。

だらだらネットの旅行ページ見て、寝た。

TORABARA みなづき3日

カチャカチャなにかしら普段、自分の体のお手入ればかりしている人っているとおもう。

それがやがて、ほどよい習慣に落ち着くならば、夢中な化粧ホリックな通過点って、いいかも。がむしゃらならば尚いい。

今日は、出社をしていて、その後に、とびきりのお買いまわりを企んでいた日。だいたい買えた。銀アクセサリーを手入れする布。パンプスを拭く布。下着。睫毛をととのえるホットカーラー。

テーマは、土台。ってかんじ。ハート型のシールも入手。涼やかな色でプルプルした質感のやつ。