TORABARA しもつき12日

神社さんの門で四角く縁取られた奥に、赤い和傘が映える。ちょうど花嫁さんが道を渡ってらっしゃる。そして5分後に、またも赤い和傘。今日は式がたてこんでいたらしい。

中国の超絶技巧の翡翠細工を、見ました。

白菜とコオロギ。

コレクターというのは、強欲であればあるほど面白いのが蒐集される。潤沢な資金力があって、ハンターとしての肝と眼力があって、絶対的なセンスがある人物のコレクションは、後世の目福となる。

専門的な領域の会社を作った女性は、集まってきた精鋭な専門職の担い手に、薄い給料しか与えないで一人勝ち。六本木に一戸建ての家作って、安泰な隠居にはいられたとか。担い手達は、ノウハウを盗めたので、会社からは独立して、たっぷり稼ぐようになりました、わたしは、会社があってくれたことで専門的な領域の仕事をする機会を得た。女社長の欲張りを批判していたけれど、しゅうぎょうきかいをつくりだすことができることって、世の中にとっての功績が大きい。強欲っていいかもよ、

仏そのものになろうとしなくてよくて、仏の道に沿うような生き方になるといいな、とはおもう。仏への道のりでいえば、菩薩さんの段階を目指したい。飾りたてて、物資的な欲をありったけ発揮するのだ。

菊が見頃をむかえました

TORABARA しもつき11日

一の酉。

1年に、何度か行く博物館へ、向かう時に、駅のホームを移動する足跡までそっくりに、同じ場所を踏んでるんじゃないの?とおもったら、なんだかだるいような気になってた。とにかくいっちょくせんに、到着した。

イラン一帯のBC何世紀ものガラス、実物を見たら、うっとりした。ペンダントトップの、形が、幼稚園の紙粘土の時間に、わたしが作りたかった形だわ、とおもって、なにかがなつかしかった。前世で、ここにある何かを、みているとはおもうけど、それはどれだろう。何度でも新しい発見がある。隅から隅までお義理で見渡すのじゃなくて、その時に惹かれるところだけを見て、パッと帰ろう。そして何度も通おう。

イラスト描いてみように、参加した。

電車の中での出来事、車内が空いてきて、優先席もひとつ空いて、若者が座りかけたときに、わたしが歩きかけたので、すかさず若者がわたしに、あ、どうぞ。と声に出して席を譲った。え!そんなにわたしの見た目は老いているか、紳士的な態度が身についている由に、レディとして扱われたか。どっち?

ベトナムランチ屋さんへ行って、ダナンのビールを我慢した。ビール、飲めばよかったじゃん。ダナンのフォーにすればよかった。牛肉が少し硬かったので。

国立美術館へ行く。風景画で、たっぷり見たかった画家さん、なんと一室で特集されてる。うれしいかぎり。そして、木と雪の絵は、スケッチ先は、先日旅した湯檜曽温泉なんですって。

寒くなってまいりました

四年ぶりに、鷲神社さんへ行けた。商売大繁盛。

賑わっています。

TORABARA しもつき9日

朝のスーパーで、税込金額がピッタリ500円だったので、今日、いい日になりそうなどよめき。

今日、そうでもなかった。昼休憩が終わって、ウトウト昼寝して、はっ。と目がさめた1分後に連絡が入ってきたので、タイミングがよかったか。まさか寝てたなんてことを知られなかったってこと。

夜になって、はやる気持ち。やるべきな事が何かあったような。なんだっけ。電話をふたりに架けて、どちらも留守で、そのうち、ひとりから折り返しがあった。

しゃべって思ったけど、書くこととは風圧がちがっていて、自分がしゃべっているのを同時に自分で聞いてると、ちがうちがう、そのニュアンスではない。それで馴染まないまま。うすうす、しゃべる時の外に出ていきかたが、内のわたしの意とは異なるという気がしている。日差しを浴びて変質する成分が、書き言葉の中にあるということ。

夜は更けて、いい映画を見ました。労働者の話。会話とは詩そのもので、そこに音楽が流れていく。目の前の、世は闇みたいな景色と、こころのすごし心地の対比。いい音のピアノが体に入ってくると、特上のソファに包まれて身を沈めているような、癒しがあるようにおもった。

バッグが、一生の財産くらいも高価なものだったりすると、スタイル全体が、もの凄くさまになるとおもった。

アキ・カウリスマキ「パラダイスの夕暮れ」

TORABARA しもつき8日

朝の公園が気持ち良かった。

前へ前へ。時間が前へ進んでゆき、何かとっておきなことがあるんだったっけ。夜は、毛糸編みした。ひと模様編むのに、だいたい1時間かかってるみたい、わたしは二元論に陥らないように、たとえば商売で、買うか買わないかのふたつ、しか問わないことを、よろしくないと思ってきた。

白か黒か、賛成か反対か、善か悪か、など、ぱっくりと二つに割り切るようなことは、単細胞な営みだよね、というけいべつがあったってこと。

考えてみると、編み物こそ、究極に、ふたつの組み合わせで成り立っている。表目と、裏目。

それで、かぎりなく毛糸のロマンがある。編み物の場合は、増し目、減らし目。のバリエーションがある。すべらせる、ねじる、交差、などもあるか。といって、表目だけで編まれている(メリアス編みという)のを見て単純だしつまらない、とは思わない。

将来的に、商売をして、買うか買わないか、だけを問う丈じゃね?と、味気なくおもわないかを心配してるけど、二元論に、奥行きの深さがあるかも。

TORABARA しもつき7日

きのう夜に、暴風が始まって、家が揺れたよね、地球が怒っているのはごもっともで、地球にでたらめに酷いことをしたもんね、ごめんね。本当に。

いつの間にか眠って、朝になってるけど、まだ荒れ狂う風。雨も。うす曇りの室内で、あまい、ふんわりした、とてもおいしいプリンを食べた。気分から平和になって、入浴もしちゃったりした。

週末に買っておいた花束の、百合を、ぐっと顔のそばに近づけて過ごす。晴れてきた網戸からいい風がそよぐときの、強い百合の匂い。ひと筋に甘いでもない、高貴な趣きである。

ゆり

TORABARA しもつき6日

犬だらけが行く神社のことを、ダメと言っていなくて、されど、山岳の神さまは、歓迎をくださっているのか、どこかしこの、木や岩の佇まいに、ケガレがひびいてなければいい。って、ケガレって言っちゃってるけど。

奥の院の眺めが、よかった。

遥拝所から臨む、奥の院。

一日に一本だけある青梅発のバスに、ちょうど時間が合って乗れた。時間にはセットされてるみたいに、列の中のまま、ロープウェイ。山を歩く。滝とロックガーデンへも、行けた。

降るときに、小学生のガキが、ずっとふざけているのと歩幅がほぼ合っていて、そのガキふたりは、今からラーしか言わないことゲームな。ラーラーラーラー。そのうちひとりが、ラを二回言ったらリってことにしようぜ。と提案し、クソガキ大将の方には採用されず、ラーラー。節が付いたりしていた。

公共の、鉄のポールを、クソガキ大将が上に乗って、え?曲がったよね、ポール?これを、わたしは正せなかったので動揺。外人で、なにじんか知らないけど、ちゃんと躾られていない状態の子に、10年かけて善悪を伝えてゆくなら、今のは、NO。おい親、野放しにしてるんじゃないよ、多分、このクソガキに無関心なのだ。クソガキは際限なく、毒を出しそう。大人になるまでは、だいたい毒まみれみたいに生まれてくるのだ、ひとは。

女が2人連れだったりすると、タチが悪いと思った。道中、ずっと職場の愚痴を喋りつづけていることが、すれ違いざまに、判る。せっかくいいところに来て、低波動なカプセルの中に入ってるも同然なくうき。

どっちか選ぶなら、わたしはラーラー、言うね。てめーポール曲げてんじゃねーぞ、も、同類の位置からなら言える。

月曜日の、電車に乗って行くところの、観察日記はまた、別な機会に書くかも。

TORABARA しもつき5日

自転車で行ける場所に、温泉があると知った。黒い湯だった。掘り当てたのが油田だったよ、これは黒いオイル。と言われたら、そのままを信じるとおもう。ツルっとして、入浴してからずっと体が温かい。

自転車で次の地点へ。美術館、最終日に間に合ってよかった。見るべき、来るべきな展覧会だった。今日の美術館は、どこかへ、チューブみたいな回廊でつながっていそうな、異次元空間をかんじた。そういう、絵本。が展示されていて、童心そのものになっていたから。

両腕で抱えたくなる絵本を入手しました。

帰り道、広い公園の電灯が煉瓦敷の地面に、落ち葉に、ともっていて、少しだけ雨で濡れていたせいか、とてつもなく綺麗だった。