TORABARA しわす15日

朝のみずみずしさが格別な土地。まるで空気が海そのものだった。まったく観光地になろうとしていない。だだっ広い敷地に、病院が点在していて、休日なので野球するひとがまばらに集まったりして、普通な場所。

狸の銅像としては世界一のデカさ。噴水は、こわれてるという看板。
道端に狸。

朝だけ散歩して、ちゅーでん、という駅から各駅停車の汽車に乗った。券売機がこわれていた。売店で飴を買ったら賞味期限が7か月も前に切れてる。日系3世で英語教師を1年前から始めた男のコに、汽車の乗り方を聞かれる。日本語が判らなすぎるひとだった。ぜんぶ

化けたタヌキのしわざだったのかも。呆けてる。

徳島で1時間待ちして特急に乗る。剣山5号。つい2日前に、まさしくこの特急の話題。廃止するって。

南の国。
不思議な景色。吉野川沿いです。
山の色とか、生き物っておもう。
光が美しい
念願の大歩危駅に到着した。にじゅうねんまえから、ここに来たかった。やっと、今日。叶う。
渓谷の底が吉野川です
特急電車まんなか号。吉野川沿いを歩いて、化石などの展示してあるところまで来たところ。ちょうど館内放送が外にも流れた。手を振ってくださいって。このときだけ背後におじさんが現れ、上着を振り回すくらいも大きくバイバイしていた。なんて平和なの、少し泣ける。
エメラルド色、なんてなんて美しい。
すごいところに来たね、よくぞ来た。
紅葉してるところも見てみたい
船に乗ってクルーズしました。間近で岩のようすがよく見えます。このお船は、乗るしかない。乗らずして大歩危を語るな。って、地図に書いてあった。
美しい
岩が、地球の隆起がそのまま見えている。白亜紀の岩が地層深部からドーム状に盛り上がってきた、持ち上がったまんなか辺りの岩が平らで、右側は左が高く傾き、左側は右が高く傾いている。
背斜構造、左が高い
背斜構造、右が高い。

この船乗り場の斜め前にホテルがあって、ちょうど今晩泊まる宿じゃん、と思い、はやばや荷物だけ預けておきましょう、とフロントへ行く。わたしの名前を検索しても出てこないらしくて、はて。あ、このホテルじゃなかった、と自分の旅程表を見て、判明。ずっと前から大歩危へ来たくて、ホテルの名前を何度も閲覧していたので、覚えのある名前になってたってこと。わたしは、おかしくてケラケラと笑ってしまい、ホテルのひとは、パッと引っ込んだ。大歩危ホテルまんなか さん、ゴメン。

わたしが泊まるのは、大歩危サンリバーさんだった。

船に乗れたから満足じゃ。もうお宿へ行って温泉に浸かろっと。そしてまたしても延々と、吉野川沿いを歩いて進みました。