なんだかあわただしい日。掃除機本体を、そうじする。コンセントを、壁に打ち付けて、コードが散らからないようにする。植木鉢を、てんけんする。水の量と、日当たりが、植物にとって、好きかを、しらべる。これは、勘になる。
夕方、5時近くに、毎日でてくる蜘蛛がいて、わたしは蜘蛛に語りかけてきた。夜近くに、蜘蛛は出てきちゃだめ。朝に、出なさい。それとお台所の流しに、虫がいれば退治をお願い。
今日の夕方、流しに立ったとき、蜘蛛が這っていて、わたしが水道をひねったものだから、流しのタンクに蜘蛛が吸い込まれ溺れてしまった。たいへん。
すかさず、太い木でできた菜箸を蜘蛛そばに寄せる。ちゃんと、梯子にして、這い上がった。しばらく体力が消耗していたせいか、じっと身動きしなかったけれど、そのうちに、どこかへ消えていた。救ったね、良かった。
蜘蛛は、流しらへんはもう懲りたかも、わたしの語りが伝わってたのか、え?本当に?
家の手入れについて。キリがない。そもそもの建具の素材がまちがっているのだ、カビが少し生えたから、強い液体で滅ぼす。のではなく、カビなど生やすものか。という運用にするとして、ヨゴレをタワシでこする。乾燥させる。を徹底する、これを、ちょっと待て。と思う。ひとさまの体の世話もままならない、同等、以上、の世話を焼いている家に備わってる設備と家の主の、主従関係って、何?
立地、風通し、に適切な建具とは何?屋外ならばカビって生えなくない?石に苔が生えるのは緑緑していて、家の中に生えててくれてもいいよね!家特有のヨゴレって、きちゃなくない?
もっと言おう。古来の家の床は、固く絞った雑巾で、よくよく拭いたのであり、床材につかわれる木は、日に日に、年月を経ることにより、独特の黒光りをしたのであり、お掃除の冥利に尽きる美しさがあった。
これが、安易な化学薬品でテカらせ、人工的な匂いだとか、ニスの嘘くさいテカり。ぬるっ。とする、気持ちの悪さ。
ちゃんと識っていた筈なことが、新しいひとたちの脳の無さで滅びたのだ。なんか違うことが、やり過ごされている。
我に返って、固くしぼったぞうきんで、そうじしようではないか。ニスを剥がすことになっても、木の息吹を、取り戻すという方向。部屋の床は隅々拭いてみた。ほらね、さっぱり清々しい。