アフターワークに、お出かけをする。先ず、お化粧をする。バスに乗り、渋谷へ行く。
フォーラム、という映画館で使えるクーポンを持っていたけど、東北地方のフォーラムグループ映画館だったらしい。クーポンが使えないと判って、Uターンしそうだと受付のお兄さんはおもっただろうか、普通にチケットを買った。キワい映画を久しぶりに見よっと。
ふだんの行動範囲ではない辺りへ出かけたから新鮮だ。渋谷フォーラムへは、多分10年ぶり。
デビルクイーン。
ブラジルの70年代の空気がそのまま映ってたとおもう。悪人上等。血の気の多さ。警戒アラームの音が、効果音として、音楽の代わりにながされていて、それは中心人物、デビルクイーンの心情だったりした。翻訳ではオカマと言ってたけど、近年のそういうひとたちの印象は、装いが美しく、逞しさがチラ見えする、異世界の心優しい生き物。かつては、青っ白くて、病気をおもわせる風貌、女に化けきれていない化け物。お決まりの網タイツ。憶えがあるカンジ。特上に娯楽だった。ラストシーンで腹から笑いがこみあげた。性悪説のまかり通り方が、可笑しい。
そのまま華やいだエリアの夜を散策した。映画館に向かう時に、背高のっぽな女、わたしのあたまの位置がおしり、くらいの外人が目の前を歩いてたけど、帰り道は、銀髪で全身銀色の服を着た、コンビニの天井に頭が届きそうな外国の男が、おどるみたいに立ち現れてた。なんか映画のシーンに入りっぱなし、みたいだ。
わたし自身を外へ誘い出して、とてもよかった。