TORABARA はづき2日

写真家先生の講演会へ出発。整理券は2時から配られるからと、展覧会場を回って時間待ちして2時になったね、と配布カウンターへ行ったら、もうすでに、予定枚数突破。中で見れませんが音だけ聴講できますとのこと。

それでは。と、地下でお茶して3時になったので玄関ホールにて簡易イスに腰かけ、設置されたスピーカーの音を聞き始めた。

担当学芸員さんの挨拶。ここで記憶が目を覚ました。わたしの知ってる方です。かつて美術館の受付バイトをしていて、その時の担当さんだった方だわ!講演内容はよく聞き取れなくて、結局、展示室に再入場して見学。サイン会の時間になったので講演会場に紛れ込み、参加した。そののち

見覚えのある学芸員さんに駆け寄って、昔バイトしました!とご挨拶した。しかし、全く何も覚えてらっしゃらなかった。私を。初めてしゃべるひとに対応する問答。本日、中で講演聞けなかったと申し上げたところ、先生は来週もいらっしゃる。とご案内くださる。

いいえ、そうではなく。わたしは、内面で泣きじゃくるここちだったかも。この人とかつて会話した内容が言えるほど、わたしにとって知っている相手は、記憶喪失。もうその昔は消したらしい。彼にとっては、わたしのことは思い出では無いことの、残酷。

なのかな、自分のことでいっぱいで余裕の無い人物。かつての美術館で、そういえば彼は性格悪いと噂され、孤立し、間もなく退職したのだったか。それで記憶丸ごと消す必要があったのかもよ。

一緒に行ってた近所老人が気の毒がって、あまりこの話題にふれなくなった。

野町和嘉先生の写真

写真作品が素晴らしく、大きな画面で見れてよかった。チベット写真集は、20年前に知って、画面を憶えて、ときどきどうしても見たくなる一冊。今回は、小型の作品集だけど、サイン本が手に入ったのだから、とてもよかった。