TORABARA ふみづき22日

朝、4時25分、日の出。露天風呂の温泉から、海と向こうの山が見える。その山の角に、太陽の光がダイアモンドみたいに乗っかる瞬間を、見た。

日が昇る
ホテルの大きなガラス窓からの風景

朝ごはん食べて、ホテルを出発して、気仙沼へ到着。乗り継ぎまで2時間ちかく、空く。観光案内所で聞いたら、南、という港町へ行ってみるといい。とのこと。日差しが痛いほど強いので、日傘を買う。可憐なピンクのレースのやつ。

港の一帯が、洗い流された。と、バス停にて、ご婦人がおっしゃってた。再生してゆく途上ではなく、四角い白い建物が完成したカタチなのかも。町の姿は、どのように成りたいのか。生々しい記憶は、この湾にとどまり続ける。波をかぶるかもしれない、に限らずだけど、火山地帯とか、地球の変容と共にある土地の姿は、どうあればよいのか。種族、人間は、地球から土地をお借りして住まわせてもらっている。

港を眺めながらカフェで一服。
クロワッサンと黒糖タピオカのドリンク

港にて、ホキ貝のおにぎり、厚いかまぼこを入手。特別な、名産品。道中のおやつにした。

猊鼻渓へ行くのだ。乗り継いだ電車、小1時間で到着した。

この川を、下る。明治時代から、観光地だった。今年、100年になる。
舟の、すぐ真横をカモが泳いで追いてくる。足元が駆け足になって、必死だったのが可笑しかった。

漕ぎ出す前の舟に、物売りが乗ってきて、きゅうり串とかジュース、ビールを売ってた。ビールでもよかったかな、きゅうり串をいただいたっ

たゆたゆとした川面
いい日に乗りましたネ
晴れたときの夏の色
らららの舟

岩の景色が美しい

青空とコントラスト
舟路、突き当たりの陸地で休憩。岩の窪みに石を投げるゲームあり。石に漢字が一文字ある。入れば財も運も手に入る。という願掛けになってた。
船頭さん。
光が筋になってる
船頭さんが、岩手の牛追い歌、民謡を唄ってくださった。この舟の時間はかけがえのないものになった。居合わせた舟上の人たちが一同に、拍子を打つ。和気藹々とした雰囲気だった。
幽玄洞へ移動。
陸橋を越えて進む
わー!電車通過に遭遇したっ
洞窟の中は、年間13度に保たれている。天然のクーラーですね、こんな場所があるのだもの、地球は健全だと確かめるような気持ち。
主に、調査研究のための場所。観光として見せるつもりがあまり無いかんじ。柵で覆われていたりして、肝心な眺めが、あまり堪能出来ないというか、古い。形象を仏に結びつけて眺めることにしてあるアプローチが、旧世代の発想だと私は思った。客が誰もいなかった。洞窟を通り抜ける間、視界に誰もいない貸し切りだった。

空気感が独特だったところが印象的で、行けてよかった。観光地化されていないからこその、好さはあった。古いから悪い、というつもりはない。心に残った。

電車で一ノ関へ。新幹線予約時間まで、お土産を買う。という計画だったのだが、なんにもない駅で、コンビニが一店舗入ってるだけで、え、新幹線とまるえきなのにー、と、一直線に磐井川まで歩いた。川辺を一瞥してまた駅に戻り、帰りの切符を繰り上げた時間に変更して、

この変更手続きが、ぎりぎりでスリルだった。ホームに上って、1分後に乗った。とおもう。乗り換え無しで上野に到着して、帰宅しました。

この旅も、極上のタイミングによって運ばれた、祝福そのものな時間になりました。天に、感謝。