知り合いが京都で写真展をしている。駆けつける予定。午前中は、竹生島へ渡ろう。
朝ご飯、もの凄く美味しかった。琵琶湖湖畔が歩いてすぐそば。波が押し寄せる。朝の光が、竹生島の近くをまあるく輝かせていた。

支度して、お迎えのバスに乗る。わたしが予約した第一往便だけ、出航するらしい。風が強いので二便以降は欠航する。必ず、最初の復便で戻ってきてください、と念をおされた。島に取り残されますよ。




宝厳寺に、何年か前にお参りして、ひとつだけ願いを叶えてもらった。このお礼が言いたいんです、と寺のひとに聞いた。願いっぱなしで、どんどん叶えていただいてください、だそうです。叶ったことはそのまま、次なる願いをしました。わたしの生き方のスジにまつわるところを、短冊に書いて、小さく巻いて、人形さんの中に入れる。寺のひとに、シールを貼ってもらう。祭壇に置く。です。
黒姫さん、蛇のところ、都久夫須麻神社さん。見どころがいっぱい。

極彩色、前回来たとき、工事中でした、きれいに塗りなおされました。








あっという間に、島を離れる時間になった。前回の訪問が鮮烈すぎて、各所、かなりくっきり覚えたままだった。宝物館へも入った。白い弁財天さんが座して、いっぱい手に宝を乗せてらした。大きな海亀が玉を背に乗せてました。
京染めだったか、売店で売られていたのを購入してそれを宿題みたいにおもいつつ今日まで何もつくらなかった。もう、物品はほぼ販売されていなかった。わたしが何も作らなかったことと世界がつながってしまう。みたいにかんじた。



町屋に上がれます、というふれこみだったけど、住んでた家が古くなっただけな場所。年寄りばかりで、靴を脱いだことによる靴下の臭さ、知り合いは口臭があるひとだったんだっけ、好ましく思えなかった。わざわざ、ここに来ることは二度とないと思う。わたしは、むし暑い道路を延々と歩いてしまい、汗がきもちわるい。演説調の話を聞かされながら、インタビュー慣れした語り口に、しらけた。
こんな場所へ行った、こんな写真を撮った、と見せ合っている対話が、LINE上であった相手が、壇上で奉られていて、わたしがその人に付く、一介のファンであるような扱いがあることへの違和感。公に向けた作品を独り占めして悪かった、のか。
お互いの旅の価値は、等価なかんじする。この先、話をシェアするならいいけど、ありがたく一方的に聞かせていただくという、恩義は感じないと思った。

さあさあ、銭湯行きましょ。むらさき、を見つけた。入った。終始笑顔のわたくし。銭湯という裸のひとの国、みたいなのに混じってるのが楽しい。

気持ちよかったです、と番頭さんに言った。おいおいなに言ってるねん、なんやなんやあらたまってなんなん、こわ。くらいなことを思ってそうな間合いがあって、はい。とお返事をいただく。このかんじ。めちゃくちゃ好きなかんじ。
そして夜の拝観へ向かいました。仁和寺です。





茶屋にてレモン甘酒を注文した。これがまたなんてなんて上品な、実に体によさそうな味わいで、おいしかった。
京福電鉄乗って、四条大宮まで乗って、四条河原町ほうめんの道って、繁華街でありながら殺風景な通り。京都の、川を見たかった。見に行くべきだったかも。もうひと息、あしをのばせばよかった。名残惜しいまま、駅前、治安がうっすら悪そうな中、深夜バスを待ちながら、そのまま齧れるぶどう、を齧った。ナイスなコンビニチョイス。缶入りシャンパンも、ちびちび飲んだことで気分上がる。バスに乗り込み、爆睡。
旅っって、ほんとうにいいですね。