TORABARA むつき4日

どこに行きますか。どこかへ行きたいのだけど、それがどこかわからない。電車に乗って、いつも下車する駅の手前で、ゲーム。もしもホームに赤いアウターを着た男がいたら、ここで降りる。さて、さて、さて。

赤、に近かったけど茶色かな、という服の男がいた。それで、降りないっ。次に、山手線か総武線のホームへの階段をのぼる。行き先は、池袋か、昔住んだ町へ。早く来たほうの電車に乗ろっと。

わおー、5年ぶりくらいに、その駅へ行く。わたしは、20年も昔に、住んでいた町。神社さんへは、初めてのお参り。なんていい町でしょう。神社さんの境内で胸がいっぱいになっていた。ここに在る、時間の肌理が、たまらなくいい。

じゃーん。どら焼きを、皮を、一枚一枚、焼く。
ひっくり返す。
餡子つめるひと。

おみくじは、末吉で、ひとつひとつ、丁寧なまごころを重ねなさい、と書いてある。ここにある手仕事のことを詠んであるようにおもえる。

コーヒー飲む。ガスで一杯分のお湯を沸かし、ドリップコーヒーを淹れてくださった。わたしが、この日最後の客になった。間に合った。

八方難除け。なんと、今年のわたしの星が八方塞がりですって、道を拓かせてください、と祈る。

本屋さんで何か選ぼう、と随分時間かけた。「自分」の壁 養老孟司著 にしよう。八方塞がりってのを知ったからこそのチョイスだ。壁で、塞がる。みたいなかんじ?

わくわくしていた。昔のわたしが、今も商店街を歩いていそうな、時空が不思議なかんじ。どこかしこに、思い出も散らばっている。わたしにとって、そういう町。うす暗くなったアーケードにジャズ音楽流してるっけ、いつからなの?

神社さんに詣でることができて、本当によかった。長い冬休みは、今日でおしまい。