TORABARA きさらぎ21日

船に揺られている日。よる9時に港に着くまで。22時間くらい、船上の楽園だった。そう、ほんとうに楽園。

太平洋の波が、ゆりかごみたいで、ゆらゆらと、船室で眠る。船室が小っちゃくて、窓がなくて、お籠りしているムード。ここは船の中だわ。船は大型の豪華客船よ、3階分の吹き抜けになったロビー。壁に額に入った絵が飾られていた。昔、ポスターで持ってた絵と、再会した。ゴッホのひまわりもあった。豊かな、海上文化、その真髄にふれているようだった。

お籠りのお部屋の中で、持ってきている林檎の皮を、ケースイスナイフで剥く。これぞ、やってみたいことだった。ふふふ。

船酔いしている時間もあったけど、とくに薬を飲まないままやりすごした。ビーズクッションに凭れて、プラネタリウムを観賞する。そのまま昼寝している。すやすや。

お昼の時間は、レストランへ。海見てたら、ビール欲しくなっちゃったわ。グラスも冷蔵庫に入ってて、生ビールを注ぐマシーンにセットした。キンキンな冷えたビールが、なんてうまい。

お風呂にも入った。露天風呂は、潮風をそのまま受けて、太陽の照りを、そのまま体に注ぐ。なんて贅沢な、船上ライフを味わってた日。