TORABARA ふみづき16日

近所老人と、月初にレンラクして以来音沙汰が無いことに、はたと気がついて、毎日レンラクを入れるひとがいないひとの所在は、知られないまま、なにかあったのだろうか。家の電話から電話して、LINE入れて、携帯電話もかけてみた。つながらない。

つながらないってなんなのか、と、トイレ入ったら、10年きれたことがない電灯が、点かなくなった。なにかこれは不吉なのかと、ますますそわそわした。わたしの第六感をかんじようとして、へんなかんじするか、しかし、わからん。それでシャワーを浴び始める。

そこに電話のベルが鳴ったので、髪も濡れたまま、裸なまま、受話器をとる。相手は、近所老人だった。普段と変わらず、むしろ元気だからこそ知らせが無い、というかんじ。

トイレルームの電灯は、厄の身代わりできれたのかも、起こる現象は、しゅんかんで、すり替わるのだったりして。わたしが見ているショーが、見る可能性が幾通りもあって、紙芝居がすり替わるかんじで、近所老人が消滅するストーリーが、パッと、元気バージョンになったようなかんじ。

この日の、ちゃんとなにかを羽織らないで、髪ぬらしっぱなしな時間があったことによる、身体の冷え。が生じた。気をつけて過ごそう。