本の中にでてきたお話。
昔の神道を古文書で読むと、なんだかわからない所作が記されているらしい。これが、何の意味があるのか、なにかのためなのか、まるでわからないこと。順番があって、とにかく、そのとおりに、なんびゃくねんかぶりで、20年に一度の式年造替を、この古文書にのっとってとりおこなったということでした。そうしたら、神さまの世界がたちあらわれた。
この世界がどういうふうだったかを、見たことがないことを形容できない、ただただ、すごい。だったらしい。あたたかい、あかるい、ひかり、かしら。「あられる」だったのじゃないかしら。
かつては、理屈ではなくて、直観で、見えないことも「ある」「あられる」ことを知っていたのだとおもう。日本といいますのは、こころある国。そして今も、美しいはずな国です。旅で、神社とか古い土地を廻らせていただくけれど、いろいろなくなったといわれているけれど、「あられる」のだ。
本当のことばかり書かれている本。本当なこととは、自然のことで、本当ではないことは、不自然。とわたしはかんじました。
「神道」のこころ 葉室頼昭著