祖父の菓子鉢にいつも入っていたお茶菓子を、何年かぶりで買ってきていたので、おめざに頂きましょう。お抹茶もたてた。うっすらとしたピンクと白。山川。
指でちぎるには力がいるけど、かち割りながら食べていた祖父。日が経ってくるとしっけて、へにゃっとする。あまいだけな味。ああ、これこれ。なつかしい。紅白って祝うみたいなやつをなぜに常備していたか。大人ってへんなもの食べる。というながめ。そしてこれは、名菓なのだ。
バイオリンの曲を朝から、つぎつぎCDをかえて聴いてゆく。旋律の、ほんのちょっとした間合いがよくて、泣けるほどの響きになっている。ミルシテインっていう演奏家。みをゆだねて演奏をたんのうした。弾き手は、音楽そのものになって奏でている とおもう。
芍薬のかたいつぼみが、うまく咲くだろうか。新聞紙に包んで水揚げをはじめた。
もうすぐエンジンがかかるから、世界が始まるから。これからだから。っていうきもち。