下無しもむ、双調そうじょう、鳧鐘ふしょう、黄鐘おうしき。一竹十二律の、音の名前。
水べりをぬうようにはしるバスに乗った日。夜景は、水面に映る灯りは潤んでいて、右に左に、川が見えて、視界を川の遠くへ、ふぁっ、と投げるかんじをたのしんだ。
思い出したけど、夢で、見取り図の、四角い地図、模型みたいに凹凸もある、リアルに川が、夜景の中にあって、たてとよこと、何本も、そしてそれぞれの川に音楽があった。音を、夢の中で私は知っていて、口ずさんでいた。香水?色っぽいいんしょう。この夢は、何年も前に見ていて、同時に、いま、白昼夢である。
昼休憩は羊って付く麺屋さんの人と会話して和んだりした。