グラジオラスを水に挿していて、花から、ぽとり、何か落ちた。いもむし。見惚れるほど、精巧にいい緑をしたボディだ。よくぞ苦境に産まれてきたよねと驚いた。どこに?たまごが花に?付いていたか、ナゾ。
次に気が付いたときに、毛糸玉の上を這っている。外に逃がしたほうがいいよな、とか思っているうちに、見失った。
キャベツ。を用意しておけば、部屋のどこかから、またここに来るかな。毛糸。を見たら、一口齧ったらしい。虫の口の幅分の糸が、切れていて、健気さが伝わる。毛糸は、原毛の上等であることが証される。おいしかったか。
飼いたい気持ちが芽生える、けど、上等な生地の服とかを齧られたらたまらない。早く見つけて、庭へ移そう。明日、キャベツを用意して誘き寄せよう。