ダルっとなってる午前中、このまま昼寝かという時に、そうだ、ゴッホ観に行ってみよう。とネットの中のチケット予約ページを見てみたら、夕方近い時間に空きがあった。
いそいそ、お化粧したり支度している間に、はっはっはっは。みたいな弾んだ気分になっている。予定を2つも3つも付けて、出発。
予約してた本を受け取る。読み終わった本を返す。西新宿の高層ビルの、地下一階なのか地上なのかわからない、グラウンド。みたいなのが各ビルにあったりして、水が噴水とかプールになってたりして、イメージはオアシスなのかしら。昔からあるよね、というHAICHコーヒー屋さんに入って、プリンもいただきました。
やっと行けた場所。従兄弟が寺の住職で、昔々、忙しい時期に、こちらの(新宿の西にある)寺のお手伝いで遥々出張して来ていた。その時分に何度かわたしも上がらせていただいた。従兄弟は、三年前に他界した。寺で名乗ったら、務めの坊さんに、ああ、OBさん、お名前存じています、とのこと。お庭を見せてもらって帰ってきた。これを何の用事と呼ぶかわからない。
故人のことを知っている場所や人と、会ってみることでわたしは大使みたいな役割をはたしているのかもしれない。寺が古いままの造りで、どことなくほっとした。母も出自が寺で、子供の頃はしょっちゅう(母の実家である地元の)寺に上がらしてもらう、これは習慣だった。ただ正座して大人同士の世間話をひとしきり聞いている時間。線香臭い菓子パンと、カピカピにお供えしてる間に乾燥した果物をいただいて帰る。
いただきものの果物があるせいで、果物は買ってもらえなかった。果物とは水分もとんでいて焚き染められた線香の状態しか知らないため、もの凄い不味い物だとおもって育った。
わたしが寺に行ったことは、わたしの潜在意識にとっての体験だったかも、泣きそうなくらい、何かが感動している。
ゴッホ素晴らしかった