たらんたらんとしながら、午後に、自然食品屋さんの奥のブックコーナーへ行きたくなった。いっしゅうかんくらいまえから、行きたい気持ちがむくむくあった。いざ、店の前へ行って、がらーん。としていて、先月閉店したと知った。またしても、ゆるいスパンで行きつけな場所がなくなるなんて。
そののち、地下鉄の終着、浅草へ行く。
蕎麦屋へ入る。笹の川という日本酒と、天せいろ。つきだしの蕎麦味噌が旨い。この店は変わらず、いっしょに行く人も変わっていないけれど、シチュエーションが変わり果てた。いっしょに行く人は、歳をとって、気持ちに錘をぶら下げたみたいな重たさ。景色に体を開かないひとは、景色が2次元に素通りするのだったりして。お金が遣えないことに頻繁に囚われた発言も、鬱陶しい。それならわざわざ浅草に来るなよ。
口直しがひつような不完全燃焼なお出かけだった。ひとりでふらつくほうが断然、好ましい。